今年もエイプリルフールがやってきました。
わたしは普段から嘘が大嫌いで、なるべく誠実な人を選んで人付き合いするようにしていますし、自分も出来るだけ誠実に生きるように心掛けています。
しかし毎年4月1日だけはエイプリルフールという大義のもと、普段嘘をつかないような人まで嘘をついていいという風習がここ日本にも根付いてしまいました。
わたし以外にも、エイプリルフールのウソで心がモヤッとした経験がある方は多いと思います。そこで今回はエイプリルフールの嘘(ネタ)で、どのようなものを不快に感じ、どのようなものなら面白いと思えるのかを分析してみたいと思います。
エイプリルフールネタの評価軸
まずはわたしなりに考えたエイプリルフールネタの評価基準を上の画像にまとめました。
この画像をもとに、以下に詳しく解説していきます。
人を傷つけたり不快にさせる嘘はダメ
エイプリルフールだからといって言ってはいけない嘘もあります。人を傷つけたり不快にさせる嘘です。
一番よくない例を挙げると「今日俺の親父が死んだんだ…」みたいな人の死をでっちあげる嘘があります。そんなことを言われてもまさかエイプリルフールのジョークだとは誰も思わず、「ご冥福をお祈り申し上げます」というリアクションしか出てきません。
それが嘘だと知らされた時には人の死をネタにしたことにより非常に不快だと感じますし、死んでもいないのに死んだことにされたお父さんがこのネタを知ったら傷付くでしょう。
このほかにも「実は私浮気してたんだ~」みたいな嘘も人を傷つける嘘の代表格として挙げられます。
誰かを傷つけたり不快にさせる嘘はエイプリルフールにはふさわしくありませんし、あなたの信用を損ないますので絶対にやめましょう。
嘘をつく人の自己満足で質の低い嘘をつかない
その嘘をつかれた相手がどう感じるかを全く考えていない独りよがりの嘘を聞かされることも多々あります。
Twitter普及後に多く見かけるようになった嘘ですが、「私、結婚しました!」「僕にもついに彼女が出来ました!」「学校辞めました!」「会社辞めました!」「Twitterやめます!」みたいな心底どうでもいい嘘がタイムラインには蔓延しています。
こういった嘘を聞かされても「ふーん」「で?」という感想しか出てこないため、良質なエイプリルフールネタとは言い難いです。
嘘をつくからには相手を楽しませるエンターテイナーに徹しましょう。それが出来ないなら下手な嘘などつかないほうがマシです。
誰が見ても一瞬で嘘だとわかる嘘は良い嘘
最近は企業によるエイプリルフールネタが4/1の定番として根付いてきて、多くの企業がエイプリルフール向けの架空の商品やサービスを考えて発表しています。
こういったネタについては、あり得ない値段やあり得ないサービス内容などで一見してウソだと分かるネタが良質のエイプリルフールネタだと言えるでしょう。
例えば2018年の例で言うとプレイステーション公式による「プレイステーション漁解禁」のネタは絶対にあり得ない内容なのでパッと見でネタだとわかる良質な嘘です。
今年もプレイステーション漁が解禁となりました! SIE社員による水揚げの様子お届けします。#エイプリルフール pic.twitter.com/OzRnBYLcXW
— プレイステーション公式 (@PlayStation_jp) April 1, 2018
このプレイステーションのネタはわたしの評価軸に当てはめると「人を不快にさせない」「思わず笑顔になる(少し)」という感じなのでこの辺に位置するネタになります。
逆に良くない例も見てみましょう。「もしかしたら本当にこういうサービスを始めるのかも…?」と思わせてしまうようなネタは残念ながらスベっていると感じます。
例えば、2018年の吉野家の「牛丼販売終了」などは「もしかしたらあり得るかも?」という域を脱しておらず、不完全燃焼感を感じます。
100年以上にわたり牛丼を提供してきましたが、4月末をもちまして販売終了します。
そして新たに鶏丼を販売開始します。これからは吉牛から吉鶏になり、気持ちを新たに羽ばたいてまいります!#エイプリルフール #吉野家 pic.twitter.com/YPnW44y2od— 吉野家 (@yoshinoyagyudon) March 31, 2018
この吉野家のネタはわたしの評価軸に当てはめると「少し人を不快にさせる(おっ鶏丼美味そうやん→なんだウソかよ食えないのかよ)」「作成者の自己満足(担当者がエイプリルフールに義務感で無理矢理作った様子がうかがえる)」ためこのあたりの位置になります。
エイプリルフールのジョークを考えるなら、100人見たら100人が「これは嘘でしょwww」と初見で笑える域まで昇華させましょう。中途半端は一番よくないです。
嘘ではなくジョークでみんなを幸せにしよう
日本では「嘘をついていい日」として定着してしまったエイプリルフールですが、元々英語圏ではエイプリルフールは「pranks(いたずら)」や「jokes(ジョーク)」を言う日だったと思います。
つまりエイプリルフールはあなたがユーモアのセンスを問われる一日なのです。ユーモアのセンスに自信がないなら下手な嘘などつかず黙っておくことをお勧めします。「エイプリルフールなんだから嘘をつかなきゃ損!」という理由だけでつく品質の低い嘘は、上記の「嘘をつく人の自己満足」以外の何物でもありません。カッコ悪いのでやめましょう。
おわりに
嘘をつかれて「不快だな」と感じたとき、なぜその嘘が不快だったのか原因を冷静に分析するだけでもかなり不快感が緩和されると思います。
そんな時にこの記事で紹介した評価軸のチャートが役に立てばいいなと思います。
また、エイプリルフールに楽しい嘘をついてみんなを楽しませようと計画している方はわたしの評価軸のこの部分を目指して是非面白いネタを考えてください。
人を傷つける嘘はやめて、みんなでハッピーになりましょう!